TRICK STAR

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過ぎゆく休日を愛しく見送りつつ夜は更ける。
明日からはまた大人の仮面をかぶって、世の中と折り合いをつける。

本当はロックスターになりたかったんだ。

年がら年中真黒な格好で、真夏に革のパンツを履いていたことさえあったのだけれど、今じゃダサい白いワイシャツも随分馴染んできた。節約の為に、カバンの中には500mlのペットボトルに詰め替えた麦茶を2本入れている。会社で毎日食べる弁当は410円で、あまり美味しくはない。本当は昼からステーキ食って、ワインを飲みたい。

でもきっと、あのまま音楽を続けていたら、今頃は死んでいたのかもしれない。

それは何度も人から言われたことだ。
自分じゃよくわからないけれど、何度も言われるってことは、そういう可能性はあったってことなのかもしれない。

とあるレコード会社の人に言われたことがある。
「君が作ろうとしている世界は、君が死なないと完結しないんじゃないの?」

その時は、「うるせえよ、お前に俺の何がわかるんだ?!」と激昂し、その場を去った。
あはは。若いな。

今じゃ大して美味くもない弁当を楽しみに、昼の休憩を待っている。
そんな人生も悪くないなと、最近になって、ようやく思えるようになってきた。

ロックスターになりたかったんだ。
けれど今は、ロックスターにならなくて…いや、なれなくて、良かったのかもしれないとも思う。

明日の弁当の、メインのおかずは何だろうな。




THE WILLARD / TRICK STAR




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Re: タイトルなし

>非公開くん

ああ、それは俺も感じていたよ。
ライブ前もピリピリしていたし、ライブにはとにかく全力で臨んでいたつもりだし、ステージ終えたらカラッポな感じだったよね。その後、面白おかしく酒飲む気分じゃないことも多かったなぁ。

文字通り「身を削っていた」側面もあったと思うのだけれど、俺もペース配分は苦手だったよ。
一時間OVERのステージやったことあったじゃない。
ライブ中は集中しているから平気なのだけれど、終わった途端に襲ってきた、肉体的・精神的な疲労はすごかったよ。
でも決してイヤな感じの疲れじゃなくて、どこか気持ち良いところもあって。
あの感覚が、ステージの麻薬みたいなものかもしれないね。
非公開コメント

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濃紺

Author:濃紺
◆1971年生まれ。廃人寸前からサラリーマンへ奇跡の転身。 音楽好き。愛すべき80年代カルチャーを礎に、現在を生き未来を感じたい。東京→仙台→札幌→福岡。

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