惡の華

お酒を呑みつつ、出てきたキーワード「惡の華」。
その場にいた人のほとんどが、「ああ、BUCK-TICKの」となるのは、まあ、そりゃそうだろうと思う。

しかし、その時、私が言っていたのは、Madame Edwarda(マダムエドワルダ)の方の「惡の華」であった(BUCK-TICKの方も好きですよ)。

madamzin.gif

80年代に登場した、日本のポスト・パンク・バンド…いや、個人的には愛をこめて「ポジパン」と言いたい。


高校生だったある日、授業をさぼって大年寺の石段に腰かけ、ウォークマンを聴いていた。

すると、隣のクラスのパンク好きのKくんが、やってきた。
彼もまた、授業エスケイパーの常連であった。

「おー、何聴いてんの?」

私はイヤフォンをK君に手渡した。




MADAME EDWARDA - 悪の華 (Les Fleurs du Mal)

KくんがMadame Edwardaを聴いている間、私はやることがなくなってしまい、ヒマになった。「ヒマなら授業に出ろよ」という御意見は、もっともなのだが…。

空を見上げながら、「あー、学校辞めてえなー」と思っていると、Kくんはイヤフォンを外し、私に語り掛けた。

「なんかコレ…気持ち悪いな。俺はラフィン・ノーズの方が好きだな。”パンク”って感じがするべ?」

「あぁ、まあねー、コレもパンクの派生なんだけれどね」

「そっか、パンクもいろいろあんだな。俺はこういうのよりもスタークラブの方が好きだな…じゃあな」

感じ方や好みは人それぞれだし、自分の好みを押し付ける気など毛頭ない。
だが、私は心のどこかで、Kくんが「おお!何だこの音楽カッケーな!そして、こんなの聴いているお前…なかなかやるじゃん!」的な反応をすることを期待していたのかもしれない。なので、「気持ち悪いな」という感想が少し寂しくもあり、でもやっぱり、そう思うのもわからんでもないなと思っていた。…この「気持ち悪さがいいんじゃねえかよ」。

9784102174036.jpg

なんとなく、音楽を聴く気分ではなくなったので、カバンの中から文庫本を取り出して、ページをめくった。そこにあるのは、少しわかるような?全然わからないような?不思議な世界。活字を追っては、頭の中に「もや」がかかったような、変な感覚だが、少なくとも、教室で代数幾何の教科書と睨めっこしているよりは、ずっと楽しいひと時なのであった。


ちなみに、マダムエドワルダは、長い沈黙期間を経たのちに、メンバーチェンジをして復活。現在も活動中である。


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濃紺

Author:濃紺
◆1971年生まれ。廃人寸前からサラリーマンへ奇跡の転身。 音楽好き。愛すべき80年代カルチャーを礎に、現在を生き未来を感じたい。東京→仙台→札幌→福岡。

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