構造改革一夜ニシテハ成ラズ

近頃、ラジオを聴くのが自分の中でブームである。このブームは、年に何度か周期的に訪れるものだ。

ラジオの良いところは、自分の意図しない曲が聴けるところ。受動的な立場ではあるのだが、そこにいろいろな発見があるのが面白い。

エリック・クラプトン、ちあきなおみ、QUEEN、美空ひばり、JOURNEY、SEKAI NO OWARI、エミネム、AKB48…。洋楽邦楽、新旧問わず、ラジオからはいろいろな曲が流れる。もちろん、中には自分の好みとは違う曲もあるのだけれど、私はそこで敢えてその曲を聴き続ける。「なぜ、自分はこの曲にピンとこないのか?」をテーマにすると、逆の楽しみ方ができるのだ。


akb0428.jpg


ラジオを聴いていて思うのは、(以前も書いたと思うが)比較的新しめのJ-POPは、とにかく転調が多いということ。転調自体は、J-POPという単語が登場するはるか昔からあるものなのだが、自分が幼い頃に耳にしていた歌謡曲には、ここまでの転調のゴリ押しはなかった気がする。

「はて、いつからJ-POPには転調が付き物になったのだろう?」と、しばらく考えてみたのだが、あくまで私個人の解釈としては、90年代半ばの小室サウンドが世を席巻して以降であるような気がする。

あまりキチンと聴いたことはないが、小室哲哉楽曲には、転調が多い印象だ。小室サウンドが、J-POPにおいて、「転調ありき」を浸透させたのだろうか?

当時はシングルCDがバカ売れしていた時代だ。それを聴き、こぞってカラオケに繰り出していた人達は、「転調」というものを、特に意識していなかったと思うが、意識せずとも、「転調が沁みついた」とは考えられないだろうか。転調がないと、なんだか物足りないと思う人も、もしかしたらいたのかもしれない。




■YouTube-タイミング / ブラックビスケッツ


例えばこの曲は、小室ブームが翳りを見せ始めた1998年の曲なのだが(小室哲哉の曲ではない)、当然のように転調する。私はこの曲を初めて耳にした時に、サビで唐突に転調することにとても違和感があった。今、聴いてみたらそうでもないのだが、当時は「何でその音にしちゃうんだ?」と思ったものだ。転調の必然性を感じなかったのだ。

これまで、自分が書いてきた曲の中にも、転調する曲はあったのだが、転調する際にはかなり気を使って…というか、慎重にアレンジを施してきたつもりだ。

唐突に転調することを、あまり美しくないと思っていたので…本当はここでサブドミナントマイナーとか、パッシングディミニッシュあたりについても触れておきたいのだが、長くなるのでやめておく。

とはいえ、あまり理論でガチガチになっても、音楽は面白くないと思っているので、唐突な転調も、感覚で捉えた方が、健全なのかもしれない。自分にとって、気持ち良いか、気持ち悪いか、それとも気にならないか。


近頃のJ-POPにおける転調のドーピング(?)は益々過激さを増しているように感じる。




■YouTube-ちゅるりちゅるりら / でんぱ組.inc

ところどころ、敢えてコード感を排しているように思うのは、気のせいだろうか(オーディオ・エディットとエフェクト処理)。だが、これはこれで成立しているのが、ポップミュージックの面白いところだ。

今後、J-POPにおいて「転調」というものが、どのように位置づけられていくのか、とても興味がある。



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コメント

でんぱさんの曲をそのまま聴くと「なんだかなぁ~。」と思われがちですが
よ~く頭の中で整理して聴くと、いろんなフレーズがパッチワークのように張り付けられて作られているのですなぁ。

「コード感+コード感+コード感=なんだかなぁ感」
ああ!なるほど!と一人で納得してしまいました。

うむうむ。
音楽は深いですな。

>a-tekichi氏

パッチワークは的確な例えだと思います。
レコーディング、ミックス時においての、コンピュータの進化も、大きな要因でしょうね。

特に、歌い手が6人もいたりすると、それぞれの声のキャラクターや音域も違うだろうし、歌のピークとなる音が異なるのも、結果的に転調が多いアレンジに繋がっているのかもしれないですね。

先ほど、何曲か「おニャン子クラブ」を聴いてみたのですが、なんというか、今のJ-POPよりも、ほのぼのとした楽曲だと感じましたよ。
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濃紺

Author:濃紺
◆1971年生まれ。廃人寸前からサラリーマンへ奇跡の転身。 音楽好き。愛すべき80年代カルチャーを礎に、現在を生き未来を感じたい。東京→仙台→札幌→福岡。

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