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スライダーズのベスト盤を借りてきた。

高校三年生の頃、スライダーズをよく聞いていた。今もCDは何枚か持っているのだけれど、当時は友達から借りたCDやレコードをカセットテープにダビングして、ウォークマンで聴いていた。

何度も聴き返して、テープが劣化していたのだろう。記憶にある音と、2015年現在聴いている音が違う。音質の問題だけではなくて、「あれ、ここのギターのフレーズ、こうだったっけ?」とか、「こんなところにサックス入っていたっけ?」なんてことも多い。

当時は、バンドブーム真っ只中だったのだけれど、ブームとは全く関係ないところにいる立ち位置も、非常にカッコよく思えた。

ボーカル&ギターのハリーは、雑誌のインタビューでも、あまりしゃべらない。たまにテレビに出ても、ニコリともしない。そんなハリーが紡ぎ出す言葉も好きだった。心情をダイレクトに表すフレーズよりも、風景を切り取ったような言葉選びにとても惹かれた。

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根底にインテリジェンスを感じさせるチンピラ感も良かった。表情を変えることなく、怒号を上げるでもなく、いきなりナイフを突きつけられそうな雰囲気だ。それは、17歳の自分が勝手に想像していた人物像である。実際のハリーがどういう人なのかわからないが、後に目の前で観たハリーは、すごく穏やかな表情をしていたのが印象的だった。握手に応じてくれたハリーの手は、温かくもなく、冷たくもなかった。

話を17歳の頃に戻そう。
スライダーズが好きで、友達とコピーバンドをやっていた。スライダーズに出会って、ギターに対する意識に変化が訪れた。それまでは、パンクロッカーよろしく、速いテンポでひたすらダウンピッキングするのが自分の基本スタイルだったのだが(テクニック的にそれしかできなかったというのもある)、ミドルテンポの曲で、休符を意識するようになったのだ。

それまでは、歪んだ音で、ひたすら隙間を塗りつぶすようなギターを弾いていたのだが、ゆったりとしたテンポの中で感じる気持ちよさを初めて体感した。その時はまだ「グルーブ」なんて言葉も知らず、譜面上には書き表せない「何か」を漠然と感じながら、「これがノリってものなのかな…?」と、ぼんやりと思っていた。

久し振りに聴いたスライダーズの音。自分を「あの頃」に戻してくれると同時に、「で、あれからどうなんだい?」と、問われているように感じられた。相変わらず、「のら犬にさえなれない」自分が、ここに居る。




■YouTube-のら犬にさえなれない / The Street Sliders

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濃紺

Author:濃紺
◆1971年生まれ。廃人寸前からサラリーマンへ奇跡の転身。 音楽好き。愛すべき80年代カルチャーを礎に、現在を生き未来を感じたい。東京→仙台→札幌→福岡。

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