ノー・コントロール

What do you call that noise ?

血の味の記憶  

一週間くらい前から、口の中に血豆のようなものができており、それが何かの拍子に潰れたようで、口の中に血の味が広がった昼下がり。少年時代の記憶がよみがえった。

決してかっこいい話ではないから、ほとんど人に話したことがない話だ。

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JR仙台駅から南に1つ目の長町駅。
駅前の横断歩道を渡ると、ミスタードーナツとかクレープ屋さんレコード屋さんがあって、その裏側は死角の駐車場だった。

15歳の私は、背後からいきなり後頭部を殴られたかと思うと、襟首をつかまれて、裏手の駐車場に引きずり込まれた。

勿論、抵抗はしたのだが、相手は4人。
ジタバタともがく私を2人が後ろから羽交い絞めにし、残る2人はかわるがわる私を殴り、蹴った。

相手が日本人ではないことは、すぐにわかった。
話している言葉が違うからね。
英語でもない。

殴られながら、「噂には聞いたことがあるけれど、ああコレか。なんで俺なんだ?」と、心の中で思っていた。

上手く説明できないのだけれど、その最中は、なんだか他人事(ひとごと)みたいで、殴打されているのは確かに自分だし、痛みも感じるのだけれど、妙に冷静だったことを覚えている。

4人を相手に抵抗する気力は既になく、「早く終われ、早く終われ」と思っていた。

最後に、アスファルト上に倒れこんだ私の手の指を思いっきり踏みつけられた。
4人組は何かを話しながら立ち去って行ったが、やっぱり何を話しているのかはサッパリわからなかった。

口の中が切れていて、血の味がした。
舌で口の中を探る。
歯が折れていなくて良かったと思った。

理不尽だとは思っていたけれど、不思議と怒りみたいな感情はなくて、急に雨に降られたようなものだと思っていた。「運が悪かっただけ」だ。

駅のトイレに入り、鏡を見た。
思っていたよりダメージは少なくて、ホッとした。
ボコボコの顔で、家の人や友達に、あれこれ問われるのは嫌だった。
そういうのは面倒だった。

鼻血を洗い流しつつ、口の中から溢れてくる血が混じった唾を洗面台に吐き出していた。
「ああ、そういや財布とられなかったな」と、ニヤリと笑ってみたのだが、とにかく口の中の血の味が気持ち悪かったことを、鮮明に覚えている。

「おい濃紺よ、嘘だろ?話盛ってんだろ?」
「Vシネマとかヤンキー漫画の見過ぎなんじゃねえの?」
と、思った方もいるかもしれないが、1986年に実際に私が体験した本当の話だ。

だからと言って、何がどうって話でもなくてね。
彼等のせいだとか、自分のせいだとか、ましてや歴史や政治や時代や環境とか、ホント、だからどうって話じゃなくて。

ただ、口の中に広がる血の味で、こんなことを思い出しましたよってだけのお話。


そんな出来事を思い出したので、検索してみたら、こんなページがあったので貼っておくが、行き過ぎた差別意識や偏見は、何も生まないのではないかとも思っている。

■Wikipedia-東北朝鮮初中級学校

■NAVERまとめ-【朝鮮学校の真実】朝鮮高校の青春 ボクたちが暴力的だったわけ

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