ずっと時は過ちに気付いてるのさ

缶ビールを飲みながら、YouTubeの右側に出る関連動画を辿っていたんだ。
そしたら、あったのがコレでさ。



■YouTube-Be cool ! / 野猿

ああ、懐かしいな。
この曲を聴くと、O君を思い出す。

元々、彼とは職場の同僚でさ。
同じ歳ってのもあって、仲良くなったんだ。

お互い、その職場を辞めた後でも交流があってね。
うん、今でも。

この曲が流行っている頃、二人共なかなか次の仕事が決まらなくて、無職状態だったのさ。

O君は、夜になると毎日のように私の部屋に遊びに来て、私もそれを歓迎していた。
なんて言うのかな?
一緒に居ても、全然疲れない友達っているじゃない。
そんな感じで、毎日のように、一緒に居たんだ。

今思えば…たぶんね、お互い暇だってのもあるのだけれど、それ以上に不安だったのだと思う。

一緒に居て、何をする訳でもなくて。
夜でもいつも薄暗い私の部屋で、ひたすら馬鹿話とか。
夜中までゲームしたりとか。

私はビールを飲みながら。
彼は酒を飲まないので、ミルクティーを飲みながら。

夜が更けるにつれて、私はいい感じに酔っ払っており、真夜中に「おい!ラーメン食いにいこうぜ!」とか、「ドライブ行こうぜ」とか。

カーナビに出鱈目な住所を入力して、「とりあえず行ってみようぜ」とか、まー不毛。

「おお、ここ元カノの家の近くだ」
「じゃあ、行ってみようぜ」
「あ…電気ついてる。まだ起きているんだ」
「ピンポン鳴らしてみる?」
「やめとく。こんな時間だし、話すことなんか何もないし」

とか。

別の友達のアパートの表札に「ダ・パンプ」って書いた紙を貼り付けてゲラゲラ笑ったりとか。
何故「ダ・パンプ」だったのかは謎である。

車は夜の街を走る。
車中はいつも音楽が流れていて。
CDだったのかな?
当時はMDだったかもしれない。
「Be cool!」は、そんな中の一曲だった。

「例えば俺達、生まれなければ、生きてる意味など迷わなかった」

無言になった車中、その歌詞はお互いのココロに、チクチクと刺さっていた。
それについて真面目に語り合うことはなかったが、きっとそうだったのだと思う。

夜中になるにつれて、確実に酔っ払いになっていく私である。
お酒を飲むと、テンションが上がって饒舌になることもあれば、ふいに無口になって、自分の殻に閉じ篭ってしまうこともある、気分屋の私の相手は大変だったと思うが、O君よ、ありがとう。

もしココを見ていたら…また、札幌の美味い物でも送ってくれよ。
福岡の美味い物送るからさ。
そして、いつかまた、夜中のドライブでもしようぜ。

あの頃過ごした時間は、決して無駄なものじゃなくてさ。
きっとお互い必要だった時間なのだと、今ではそう思うよ。
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haunted days

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濃紺

Author:濃紺
◆1971年生まれ。廃人寸前からサラリーマンへ奇跡の転身。 音楽好き。愛すべき80年代カルチャーを礎に、現在を生き未来を感じたい。東京→仙台→札幌→福岡。

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