8月の佐世保・下

寒気がして目が覚めた。暑いのに寒い。なんだこれは?喉がカラカラだ。冷蔵庫からお茶を出して飲もうとした。手に力が入らない。

ああ、完璧に熱あるなコレ。

ホテルのフロントに電話をかけて、体温計を借りる。37度5分。あれ?思ったほどでもないぞ。この感覚、38度オーバーだと思ったんだけどな。エアコンを消して、布団にくるまって眠った。明日の朝には復活していますように。

早々にホテルをチェックアウトした。緩やかな坂道を下りながら、まだ迷っていた。このまま博多行きのバスに飛び乗るか、池島に向かう船に乗るか。

「ここまで来たんだ!行くしかねえだろ!」


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池島の炭鉱開発は昭和27年より着手され、昭和34年より営業出炭を開始した。炭鉱開発前、小さな漁村集落しかなかった池島は、炭鉱の操業開始とともに飛躍的に発展し、島の人口も最盛期には8000人近くを数えた(昭和45年)。

国内の炭鉱は昭和30年代から40年代にかけて、エネルギー供給の主体が石油に移る「エネルギー革命」と単価が安い外国炭に押されて厳しい経営を強いられ、残存炭鉱は次々と閉山に追い込まれた。そのような中で、池島炭鉱は国の石炭政策のもとで最期まで生き残りを図り、労使協調のもと保安確保を大前提として着実な操業を続けたのだが、約3倍にも及ぶ内外炭の価格差などにより、炭鉱の経営維持が困難となり、平成13年に閉山した。



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周囲約4km、人口159人の島に降り立つと、出迎えてくれたのは猫だった。


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くまモン的な何か。



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トロッコ?かな。



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緑に侵食されている住宅が多い。


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住宅だけじゃないな。謎の設備も。



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もう何年も誰も乗っていないであろうブランコ。少し寂しくなる光景だ。


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まー暑いよ。
体調も悪いよ。



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しかし、食べないと体力が奪われる一歩なので、島で唯一の飲食店でトルコライスを食べた。かなりのボリュームであった。

体調が悪い旨を伝え、エアコンの効いたお店の中で休ませてもらうことにした。ウトウトしたり、目を覚ましたりしているうちに、少しだけ調子を取り戻した。

お店の人と、いろいろな話をできたのが嬉しかった。私は何気なく「ここを廃墟の島だと言うのには抵抗がある。ここで暮らしている人たちもいるじゃない。おばさんだって、そうでしょ?暮らしている人達は、良い気分にはならないんじゃねえの?」という意味合いの言葉を発した。おばさんは「そうやねえ…」と、少し悲しそうに笑ったように見えた。気のせいかもしれないけれど。



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体調は最悪で、とてもじゃないけどゆっくりしか歩けなくて、炎天下の行軍は辛いといえば辛かったけれど、来てよかったと思う。



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いつかまたこよう。

ありがとう池島。




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8月の佐世保・上

夏休みを利用して、佐世保に行ってきた。

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張り切ってSuicaに現金をチャージしてきたのに、佐世保でSuicaは使えないという驚愕の事実に、旅の先行きが不安になる。

バスに揺られ揺られて。


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目指すは『針尾送信所』である。

旧日本海軍が大正7年~11年にかけて建てた送信施設。日露戦争を契機として無線連絡体制の強化が必要となり、総工費155万円(現在の約250億円)を費やして建設された。

太平洋戦争開戦を告げた「ニイヤカヤマノボレ1208」も、ここから送信されたそうだ。

近づくほどに、周りののどかな光景からは浮きまくったその存在感が際立つ。

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威圧感が物凄い。


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「ここから刻まれた歴史」を思うと、なんとも形容できない気持ちになる。ただ、確実に思うことは、「今は亡き全ての魂が安らかであるよう」ということだ。



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私は何もせず、ただただ3本の塔を見上げていた。

そろそろ帰るか。


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あれから何十年も、この場所でヒマワリは咲いているのだろうか。


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朽ちてるね~。
スカイラインかな。



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再びバスに揺られて、佐世保の街に戻る。海を眺めながら缶ビールを飲んだ。普段とは違う時間の流れ方だ。最近少し疲れていたのかもしれない。


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本場の長崎ちゃんぽんがまいうーだ。

ホテルにチェックインして休んだが、夜中に発熱を感じて目覚める。「少し疲れているのだろう」程度に思ったが、これが後の悲劇に繋がるとは思っていなかった。





Sunday Morning

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怒涛の土曜出勤を終えてから見上げた空は、台風前の奇妙な空で、しばらくぶりの休日なのだけれど、どこにも行けないのかもしれないなと思うと、かなり寂しい。

いろんな面で、もっとレベルアップしたい。

いざ、タイピングしてみると、とても恥ずかしい文章だ。

時間を巻き戻すことはできないけれど、自分を肯定できるようにはなれるかもしれない。

ささやかな願いとか望みとか。





The Velvet Underground-Sunday Morning




さよならビリー・ザ・キッド

「人生のリセットボタンがあったとして、それを押したところで、分岐点ではやはりこれまでと同じような選択をして、同じような人生なのではないか?」といった内容の会話を友達と交わしたことがある。

きっとそんな感じなのだろう。そう思う気持ちは今も変わっていない。

しかし、「インターネットがない世界だったら」と仮定すると、自分の場合は大幅に人生は変わっていただろう。特に対人関係においては。

「人生は~」なんて言うと大袈裟に思われるかもしれないが、今の自分に至るにおいて、ネットはそのくらい大きなものだったと思う。

勿論、良いことも、悪いことも、どちらもあるのだけれど、私はこれからもネットの海にダイブし続けるのだろう。依存といえばそうかもしれないが、あえてここでは「日常」という言葉に置き換えたい。


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「人生のリセットボタンは自分には必要ない」そう思い続けることができたら、それは結構幸せなことかもしれないね。




haunted days

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濃紺

Author:濃紺
◆1971年生まれ。廃人寸前からサラリーマンへ奇跡の転身。 音楽好き。愛すべき80年代カルチャーを礎に、現在を生き未来を感じたい。東京→仙台→札幌→福岡。

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