7月の東京

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パワフル!
アイスコーヒーとビールしか入っていない胃に重い一発。



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変わりゆく街、渋谷。



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これからどんな表情を見せてくれるのだろう。



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早々にチェックアウト。




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昼に友達と新宿で待ち合わせるまで、時間がある。




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あの日の自分に伝えたい事があって、かつて住んでいた街へ。

「楽ではないけど、なんとかなってる。ムカつくことも目一杯あるけどな。でも、イヤなことばかりじゃないからさ、悲観するなよ。生きろ」

伝わってくれたら嬉しい。
バック・トゥ・ザ・フューチャー。



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しかし、相変わらず狭苦しい通りだな。



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夏だな。

夏の空気に包まれて日常に。

夏。




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聖者が街にやってくる

中学3年生になってすぐくらいのことだったと思う。仙台市の中学校に通う僕たちにも日本のインディーズパンクムーブメントが押し寄せた。

僕は周りよりも、ロックに関しちゃちょっとススンデイタ中学生だったので、昨日まで「おニャン子クラブ」に夢中だった奴らが、突然「ラフィン最高!」とか、「やっぱりSex Pistolsだよな!」とか言い始めるのが、とても気持ち悪かった。だって、昨日まで「会員番号の歌」を歌っていた奴が、「ゲットザグローリー!」とか言い始めても、どんな顔をしたらいいんだかわからない。


その頃の僕には休日はなくて、日曜日にはバスに乗って西公園近くにある進学塾に通っていた。ウォークマンでパンクを聴きながら塾通い!アウトサイダーからは程遠いのだが、その頃の僕は、何の疑問ももたず、ただただ全国模試の点数を上げることに必死になるのが「当たり前」であった。それでもココロはパンクスであった。

塾での勉強を終えた僕は、仙台駅へ向かって歩き始めた。イヤフォンからはラフィンノーズ、学ランのポケットにはセーラムとライターと単語帳。真面目なんだか不真面目なんだか、全くわからない。

駅のバスターミナルの列に、隣のクラスのHくんを発見した。Hくんはサッカーで地元の私立高校にスポーツ推薦が決まっているらしいという噂は聞いていた。部活を引退してから、高校入学までの間、悠々自適な日々なのだろう。

僕の視線を感じたのだろうか?「おう!何してんの?」と近づいてきたHくんは、赤白ボーダーのTシャツに、穴の開いたジーンズをはいていて、白いヘアバンド。ラフィンノーズのボーカル「チャーミー」のコスプレみたいになっていた。この前まで「新田恵利と河合その子の二人から、同時に告白されたらどうするか?」で、同じサッカー部仲間で盛り上がっていたHくんよ…。



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「塾かぁ、お疲れさん!ちょっとそこの陰で一服するべ」

進学が決まっている奴の余裕ってやつか。僕はHくんの若干上からの物言いに、ちょっとカチンときた。だいたい何なんだよその恰好?この前まで夕焼けニャンニャンとキャプテン翼の話しかしていなかったし、ファッションのお手本はBE-BOP-HIGHSCHOOLだったじゃねえかよ。

「Hくんさ、その赤白のボーダーシャツ、カッコイイね」

「そうだべ!ラフィンのチャーミーが…」

「Hくんも、楳図かずおが好きだったとは嬉しいよ!おろちとか、漂流教室とか最高だよな!」

「いや、パンクでラフィンが…」

「パンクといえば、楳図かずおのビチグソロックな!あれを聞かずしてパンクは語れねえよなあ!…なあ、そうだろ?」

「あ、ああ、そうだな…」


思い返すに、私はあの時のHくんの「にわかパンクファッション」にムカついたのだと思う。「パンクを聴きながら、必死こいて受験勉強をしている自分のほうがパンクだ!」という思いもあったのかもしれない。自分の方が少しだけ、パンクロックを聴くのが早かっただけなのに。ミドルティーンのパンク観は、自身のアイデンティティの確立ともシンクロしており、なかなか厄介だ。


余談であるが、Hくんはスポーツが盛んなI学園高校において、並み居るサッカーの猛者たちに埋もれ意気消沈、夏休み前には部活を辞め、暴走族になったとか。

その時の彼の胸の中に「Get The Glory」が鳴り響いていたかどうかは知らない。




LAUGHIN' NOSE 聖者が街にやってくる






killer

『自分が嫌いなものランキング』のかなり上位に入るのがカビである。見た目、臭い…存在そのものが許せない。

なので普段から、かなり気を付けているつもりなのだが、湿度が高いこの季節、あいつらは静かに発生する。特にバスルームは奴らが好む場所の1つである。

引っ越して初めての梅雨~夏。奴がきた。範囲はごくごく狭いのだが、やはり不愉快だ。見つけてしまったので、殲滅する。完膚なきまでに、その存在を消し去ってやる。


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HATEな感情は美しいものではないが、許せないものは許せない。我ながら、少し病的かなとも思うが、見過ごせないのだ。


ついでに玄関にある靴箱の中身をごっそりベランダへ移動。風に当てて陰干しだ。これはたまにやっておいた方が良い、強くおすすめする。






夜毎悩ましい街で

ふとした時に、以前住んでいた、いくつかの街をストリートビューで散歩する。

ああ、あのコンビニなくなったのか、おお!なんかでっかいマンションできてる!

あまり意味のある行為とは言えない。けれど、懐かしき風景に、『その時』感じていたこと、考えていたことを思い出したりする、良いことも、あまり良くないことも。それも含めて悪くない。

雨の匂い。飲み過ぎて嘔吐した交差点。こっそり忍び込んだ非常階段から見た夜の街の風景。遠くから聞こえる電車の音。

あの時は、そうだ、こんなことを考えていたっけ。赤面するようなこともあれば、悔しくて仕方なかったこともある、意味の解らない涙が滲んだこともある。できればやり直したいこと、もう二度とゴメンなこと。そりゃ、いろいろあるよな。日常の積み重ねなのだから。




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今、毎日歩いているこの道を、10年後、20年後の自分はどう振り返るのだろうか。それとも相変わらず、この道を毎日歩いているのだろうか。その時になってみないとわからないから、ちょっとだけ、楽しみにしておこう。





The Street Sliders - 夜毎悩ましい街で






solid state survivor

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浮かんだり沈んだり。
引っ張られたり暴走しそうになったり。

オトナってのは、もっとこう、落ち着いた存在だと思っていたのだが、どうやらそうでもなさそうだ。

「自分の居場所は何処なんだ?」と考えていたら、もう30年経っていた。

給湯室の壁に頭突きをかまし、会議室のパイプ椅子にミドルキックをお見舞いしてやった。

どうだ、参ったか!

参っているのは自分の方だということには、薄々気付いている。

だがしかし、そんなの関係ねえ。
はい、オッパッピー。






solid state survivor - ymo




haunted days

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濃紺

Author:濃紺
◆1971年生まれ。廃人寸前からサラリーマンへ奇跡の転身。 音楽好き。愛すべき80年代カルチャーを礎に、現在を生き未来を感じたい。東京→仙台→札幌→福岡。

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