SMASH IT UP
2009/06/26(Fri)
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海沿いの道を歩いていてさ、歩き疲れて、道端に腰を下ろしたんだ。

しばらくしたら、目の前を、右から左に男性が歩いて横切って行った。

彼は足が不自由だ。
その歩き方は【ストレンジ】であるかもしれないが、決して【ファニー】ではない。

彼とすれ違う形で、左から右へ通り過ぎる二人組の女性の会話が耳に入ってしまった。

「かわいそうにねえ」
「ほんとにねえ」

すれ違った彼をして「かわいそう」という発言である。

その発言は、決して悪いことではないし、ある種、慈悲深く、人としての優しさに溢れるものかもしれないが、私はちょっとした違和感を覚えた。

「彼は本当にかわいそうなのだろうか?」

勿論、私自身、膝を中心点とし、両足で円を描くように歩を進める彼を見て「大変そうだなあ…」と思ったことは事実である。

だが、それをして「かわいそう」と思うのは、逆にちょっと違うんじゃないか?と。そう思うこと自体が、彼に対して失礼なことなんじゃないか?と、上手く言葉にならないけれど…そんな事をぼんやりと思っていたんだ。

彼の歩き方が、先天的なものなのか、あるいは、事故や病気による、後天的なものなのか、私には知るよしもない。

彼の歩き方を見て「かわいそうだ」と言った彼女達に、悪意は決してないであろう。それもわかっている。

ただ、【第三者に対する本当の優しさ】とは何なのか、足りない頭で少しだけ考えてみた。明確な答えは出なかった。そんなに単純なことではないだろうし。

汗ばんだ身体に、海風が心地よかった。


彼はどこまで歩いたのだろう。



■YouTube-Smash It Up / The Damned
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